博多駅直結「WeWork 博多」が開業、街と人をつなぐ福岡3拠点目の共創拠点へ
テープカット時(左から:福岡地所株式会社 代表取締役社長 榎本 一郎 氏、WeWork Japan 代表取締役社長 兼 CEO 熊谷 慶太郎、株式会社西日本シティ銀行 取締役副頭取(代表取締役)竹尾 祐幸 氏、福岡市 経済観光文化局長 吉田 宏幸 氏)

働く場所を選ぶとき、交通の利便性や設備だけでなく、心地よく過ごせる環境や、新しい人と出会える機会を重視する人が増えています。企業にとっても、事業規模や働き方の変化に合わせて利用できる柔軟なオフィスは、人材の採用や社内外の交流を支える選択肢のひとつになりました。

一方で、オフィスの中だけで完結せず、周辺の企業や施設、地域コミュニティとどのようにつながるかも大切な視点です。WWJ株式会社が展開するWeWork Japanは2026年9月1日、福岡市博多区の西日本シティビルに「WeWork 博多」をオープンしました。中洲、天神に続く福岡3拠点目として、働く人のウェルビーイングと地域の共創を支える場を目指します。

博多コネクティッドに誕生した福岡3拠点目

「WeWork 博多」は、西日本シティビルの9階と10階に設けられた、約980デスクを備えるフレキシブルオフィスです。JR、新幹線、福岡市地下鉄が乗り入れる博多駅と地下で直結し、福岡空港や天神へも地下鉄で約5分という交通利便性を備えています。WeWork Japanによると、福岡では最大級の規模となります。

開業を記念して9月11日に行われたオープニングセレモニーには、WeWork Japanの熊谷慶太郎代表取締役社長兼CEOをはじめ、西日本シティ銀行、福岡地所、福岡市の関係者が登壇しました。テープカットに加え、「福岡の新しい共創の場における期待と取り組み」をテーマにしたトークセッションも開かれています。

WeWork Japan 代表取締役社長 兼 CEO 熊谷 慶太郎 氏
株式会社西日本シティ銀行 取締役副頭取(代表取締役)竹尾 祐幸 氏
福岡市 経済観光文化局長 吉田 宏幸 氏

セッションでは、地域企業やスタートアップの成長支援、ウェルビーイングを意識した働き方、行政・企業・コミュニティの連携から生まれる福岡ならではのイノベーションについて意見が交わされました。新しいオフィスの開業を祝うだけでなく、地域の関係者が今後の連携を考える機会にもなったようです。

トークセッション時(左から:ルルレモンアスレティカJP合同会社 店舗開発・新規事業開発統括 田島 淑江 氏、西日本シティ銀行 法人ソリューション部 スタートアップ支援室 芥川 裕介 氏、福岡市 経済観光文化局 創業推進部 則松 聡 氏)

光や風、緑を感じる半屋外のワークスペース

新拠点で目を引くのが、9階に設けられた「THE LOGGIA(ロジア)」です。WeWork Japanでは初となる半屋外空間で、大きな窓を開放するとラウンジと外部空間がなめらかにつながります。博多駅を望みながら、光や風、緑を身近に感じて仕事や休憩ができる設計です。

通常のワークスペースとして利用できるほか、交流会などのイベントにも対応します。「THE LOGGIA」を含む「THE LOUNGE by WeWork」は、WeWorkの入居メンバーと西日本シティビルのテナントが利用でき、外部向けのイベントスペースとして有償で貸し出す予定です。

西日本シティビルの内外装デザインは、デンマーク発の建築設計事務所「3XN Architects」が担当しました。同事務所が日本で手がけた初の建築物で、博多駅前広場や隣接する明治公園とのつながりを意識し、自然光と緑を取り込んだ開放的な都市空間が形づくられています。

家具やアート、香りまで広がる心地よさ

「WeWork 博多」の内装には、仕事、交流、休憩といった多様な過ごし方を支える工夫が取り入れられました。ラウンジにはデンマーク発のデザインブランド「HAY」の家具を採用し、機能性とデザイン性を組み合わせています。

9階と10階の共用ラウンジには、飯高健人さん、東菜々美さん、松尾慎二さん、国本泰英さんによる作品を展示しています。福岡・九州にゆかりのある作家の作品も含まれ、地域の文化や創造性に日常の中で触れられる空間です。

植栽は、グリーンブランド「SOLSO」とWeWork Japanのデザインチームが共同でプロデュースしました。植物を装飾として並べるだけではなく、空間との調和や利用者の過ごし方まで考えた配置になっています。

さらに、世界各地のWeWorkで使われているシグネチャーアロマ「Verdure(ヴェルデュール)」を、日本国内の拠点として初めて導入しました。シトラス、ウッド、ラベンダーが調和した香りにより、視覚だけでなく五感からも心地よさを感じられる環境を目指しています。

公園や地域企業へつながる共創プログラム

WeWork Japanは新拠点を起点に、福岡市や地域企業、施設との連携を進めます。2026年10月7日から11日まで開催される「RAMEN TECH 2026」には共創パートナーとして参加し、スタートアップのマッチングブースや複数の関連イベントを展開する予定です。

10月7日には「WeWork 博多」で、デジタルノマド向けのコワーキング体験と、ヨガやサウンドヒーリングを組み合わせたプログラムを実施します。翌8日には、明治公園内のサウナ施設「TOTOPA」と連携した「TOTONOI PITCH・大交流会」、9日には「WeWork 天神ブリッククロス」で、自治体と企業、スタートアップをつなぐ「自治体サミット」が計画されています。

西日本シティ銀行とは、福岡・九州の企業やスタートアップの支援、地域コミュニティの活性化に向けた連携を検討しています。隣接する明治公園では、9月11日から10月12日まで「THE PARK LOUNGE by WeWork」を期間限定で展開。公園を訪れた人がくつろぎ、働き、交流できる屋外空間として、ビアガーデンを含む催しも予定されています。

仕事とウェルネスが交わる新たな交流の形

WeWorkのメンバー企業との協力も、新拠点の特徴です。ルルレモンアスレティカJP合同会社との取り組みでは、ヨガやウェルネスイベントを通じて、心身を整える体験とコミュニティ形成を支えます。多目的空間「THE STUDIO」には、同社からヨガマットとヨガブロックが提供されました。普段は会議やセミナーに使い、レイアウトを変えればウェルネス活動にも対応できます。

オープニングセレモニーでは、西日本シティビル1階に店舗を構えるブルーボトルコーヒーが来場者にコーヒーを提供しました。「THE LOGGIA」でコーヒーを楽しみながら登壇者や来場者が言葉を交わす時間は、この場所が目指す交流の姿をひと足早く表す場面となりました。

「WeWork 博多」拠点・オープニングセレモニー写真

オフィスから街へ開かれる博多のコミュニティ

「WeWork 博多」で印象的なのは、快適な設備を整えるだけでなく、働く場所を街や地域の人々へつながる接点として捉えていることです。半屋外の「THE LOGGIA」、アートや植物、香りを取り入れた空間、ウェルネスに対応する「THE STUDIO」は、それぞれ異なる角度から働く人の心地よさを支えています。

さらに、行政や金融機関、メンバー企業、明治公園などとの連携により、交流の範囲は建物の中だけにとどまりません。中洲・天神・博多の3拠点が結ばれることで、市内外から集まる企業や人が出会う機会も増えそうです。仕事、休息、文化、地域との交流が緩やかに交わるこの場所が、博多からどのようなつながりを育てていくのか、今後の展開が気になるところです。

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