
会議や商談が終わったあと、「議事録をまとめる時間が取れない」「決定事項をチームへ共有できていない」「録音はしたものの、聞き返すだけで手間がかかる」と感じた経験がある人も多いのではないでしょうか。音声を記録できるツールは身近になりましたが、その情報を整理し、次の仕事へつなげるまでには、まだ人の手が必要になる場面が少なくありません。
そうした中、AI議事録デバイスブランド「Plaud」を展開するPLAUD株式会社は、2026年10月21日に「Plaud 新製品&最新AI機能 体験発表会」を開催しました。会場では、契約不要のeSIMを内蔵した会話型ウェアラブルAI「Plaud One」と、録音後の処理を自動化する「Plaud Note Pro Flow Edition」を国内で初公開。あわせて、会話を資料作成やタスク実行へつなげる新世代「Plaud Intelligence」と、法人向けサービス「Plaud Team」の機能も紹介しました。
スマートフォンなしでも使える「Plaud One」

「Plaud One」は、イヤホンとeSIM内蔵の充電ケースで構成される会話型ウェアラブルAIデバイスです。充電ケースだけで音声の録音、通信、データのアップロードができ、利用者が通信会社と個別に契約する必要はありません。日本を含む80以上の国と地域で4G LTE通信に対応し、Wi-Fiやスマートフォンがない環境でも利用できます。
特徴的なのは、AIへ声で指示を出せる点です。イヤホンのAIボタンを長押しし、「今日の会議をまとめて、チーム向けのフォローアップを作成して」と話しかけると、決定事項や対応事項を整理し、共有用の文書を作成します。単に会話を残すだけでなく、その後に必要となる作業まで進められる設計です。
通話やオンライン会議はイヤホン、対面での会議や商談は充電ケースで録音できます。ケースには4基のMEMSマイクを搭載し、最大5m先の音声記録に対応。イヤホンはアクティブノイズキャンセリングやLDAC、Bluetooth 5.4を備え、録音以外の日常利用も想定されています。

メーカー希望小売価格は4万4,000円(税込)で、2026年内に数量限定で発売される予定です。なお、AIエージェントの一部機能は今後のアップデートで提供され、利用時にクレジットを消費する場合があります。
録音後のひと手間を減らすカード型端末

同時に公開された「Plaud Note Pro Flow Edition」は、カード型のAIボイスレコーダーです。録音データをアプリへ転送し、文字起こしと要約を生成するまでの流れを自動化します。
本体には、AI指向性収音技術を採用したS/N比68dBの「Super Mic」を4基搭載。音声強化モードでは、最大5m先の声まで記録できます。従来モデル「Plaud Note Pro」より収音性能を高めることで、文字起こしや要約の精度向上にもつなげています。
Bluetoothでスマートフォンの接近を検知し、録音データを自動転送するのも特徴です。あらかじめ設定しておけば、転送後に文字起こしと要約が生成されるため、会議や商談の直後から整理された内容を確認できます。
自動転送は現在iPhoneのみに対応し、位置情報へのアクセス許可が必要です。PLAUD株式会社は、取得した位置情報を保存せず、ほかの目的にも使用しないと説明しています。価格は2万9,700円(税込)で、ブラックとシルバーの2色を用意。2026年10月29日から、公式オンラインショップや家電量販店などで販売されます。
会話の記録を「次の作業」へつなぐAI基盤

新世代の「Plaud Intelligence」は、音声を文字起こしして要約するだけでなく、会話の内容や背景、利用者の意図を理解し、資料作成や情報共有、タスクの実行まで支援するAI基盤です。
仕組みは「記録」「把握」「実行」「進化」の4段階で構成されています。対面や通話、オンライン会議の音声に写真や文書を関連付けて記録し、過去の会話やプロジェクト情報を参照。そのうえで、会話の内容をPowerPointやPDFなどの資料にまとめたり、外部サービスと連携したりします。
新機能として、資料を生成する「アーティファクト」、GoogleカレンダーやSlack、Notionなどと連携する「コネクタ」、業務に合わせた処理方法を設定できる「スキル」、条件に応じて作業を自動実行する「ルーティン」が紹介されました。
さらに、利用者の役割や好み、過去の決定事項を参照するメモリー機能も計画されています。これらの機能は今後順次提供される予定で、利用条件や提供時期は地域などによって異なります。
個人の会話をチームの知識へ変える仕組み
法人向けの「Plaud Team」は、会議や商談の記録を組織単位で管理し、メンバー間で共有するためのサービスです。PLAUD株式会社によると、日本国内では2026年10月時点で1万6,000社以上の企業・団体がPlaudを利用しています。

同サービスでは、組織、利用者、デバイスを一元管理できるほか、データを日本リージョンで保管します。大規模な導入を想定した機能として、シングルサインオン、データ保持ポリシー、複数の部署や拠点をまとめる組織管理、社内システムとのAPI連携なども用意される予定です。
会話から得た情報を個人の端末にとどめず、要点や次の行動をチームで共有し、業務ノウハウとして蓄積できる点が大きな方向性として示されました。

■製品仕様
Plaud One

Plaud Note Pro Flow Edition

<新製品概要>
●Plaud One(プラウド ワン)
価格:44,000円(税込)
発売時期:2026年内(数量限定)
事前登録:2026年10月21日より受付中
登録特典:3,520円相当のクレジット
事前登録ページ:https://jp.plaud.ai/products/plaud-one
●Plaud Note Pro Flow Edition(プラウド ノート プロ フロー エディション)
価格:29,700円(税込)
発売日:2026年10月29日
カラー:ブラック、シルバー
販売先:公式サイト(https://jp.plaud.ai)、Amazon、楽天市場
取扱店:エディオン、ビックカメラ、ヤマダデンキ、ヨドバシカメラ
※店舗によって取り扱い状況が異なります。最新情報や特典の詳細は各公式ページをご確認ください。
「記録して終わり」から一歩先へ進む音声AI
今回の発表で印象的なのは、音声AIの役割が「正確に残すこと」から、「記録を使って次の仕事を進めること」へ広がっている点です。Plaud Oneは、スマートフォンやWi-Fiに依存しにくい設計によって、思いついたときに話しかけ、成果物の作成まで任せる利用場面を提示しました。一方、Plaud Note Pro Flow Editionは、録音後の転送や要約にかかる細かな手間を減らします。
ただし、AIエージェントや外部サービス連携などには今後提供される機能も含まれます。実際の利用では、対応時期やクレジットの条件、録音データの管理方法を確認することも大切です。会議の記録が個人のメモから組織の知識へ変わるなか、音声AIが日々の仕事にどのように溶け込んでいくのか、今後の展開が気になるところです。

