外国人材の住まい探しを支援 逆指名型プラットフォーム「住みまっち」提供開始

外国人材の採用が広がる一方で、受け入れ企業にとって住まいの確保は大きな課題になっています。採用が決まっても物件が見つからない、問い合わせを重ねても入居につながらない、外国人という理由で断られてしまう。現場では、こうした小さくない壁が受け入れや定着の妨げになることがあります。

一方で、地域には活用されていない空室や空き家もあります。ただ、家主側にも「言葉や文化の違いが不安」「生活習慣の違いにどう対応すればよいか分からない」「トラブル時の窓口が気になる」といった心理的な負担があります。そうした中、株式会社DREAM CONNECTは、外国人材を雇用する企業と家主をつなぐ逆指名型マッチングプラットフォーム「住みまっち」の提供を開始しました。

“物件探し”ではなく家主から届くオファー

「住みまっち」は、外国人材の住まい探しに悩む雇用企業と、空室・空き家の活用を考える家主を結ぶサービスです。2026年6月25日には沖縄県庁で記者会見も行われ、外国人材の住居難と空き家活用という地域課題に向き合う取り組みとして紹介されました。

特徴的なのは、雇用企業が物件を探し回る従来型ではなく、家主側が登録情報を見て「貸してもよい」と判断した相手にオファーできる点です。住まいを必要とする側と、住居を活用したい側の間にある不安や情報不足を、仕組みとして埋めていくことが意識されています。

「貸してもいい」から始まる逆指名型の仕組み

雇用企業は、外国人材の住居ニーズや希望条件を登録します。家主は、家賃、エリア、入居時期、受け入れ条件などをもとに、条件に合う雇用企業や入居希望者の情報を確認します。そのうえで、受け入れを検討できると判断した場合にオファーを出す流れです。

この仕組みによって、雇用企業側は物件探しの負担を減らしやすくなります。家主側にとっても、相手の情報やサポート体制を事前に把握したうえで判断できるため、不安を抱えたまま進める状況を避けやすくなります。運営事務局が間に入る点も、双方の調整負担を軽くする要素といえそうです。

AppSheetからBubbleへ進んだ開発の流れ

「住みまっち」の開発では、まずAppSheetを活用し、アイデアを短期間で具体化するところから始まりました。外国人材の住まい探し、家主側の不安、雇用企業が確認すべき事項、運営事務局の対応フローなどは、言葉だけでは関係者間で認識を合わせにくい領域です。

そこで、実際に触れられるプロトタイプを作成し、画面を見ながら利用イメージを確認できる状態が整えられました。登録項目や検索条件、家主からのオファー、事務局側の確認フローなどを整理したうえで、Bubbleによる本格的なWebアプリ開発へ進んだという内容です。開発協力を行う株式会社デジタルフォワードは、地域事業者のDX支援において、ノーコード・ローコードを活用した素早い可視化を重視しています。

雇用企業を窓口にする安心設計

サービス設計では、外国人材、雇用企業、家主、運営事務局のそれぞれが安心して利用できることが重視されています。家主側のやり取り相手を外国人材個人ではなく、外国人材を受け入れる沖縄県内の雇用企業とするBtoBモデルを採用している点が特徴です。

また、運営事務局として、沖縄県内で外国人材の居住支援活動を行う一般社団法人住みまーるが間に入り、情報整理や双方のニーズへの対応を担います。株式会社DREAM CONNECTの監修のもと、外国人材に対して日本での生活マナーや習慣の理解を促すカリキュラムも実施されるとされています。家主が受け入れ判断に必要な情報を事前に確認できる導線づくりも、透明性を高める取り組みです。

2027年3月まで完全無料で利用可能

「住みまっち」は、2027年3月まで利用料・マッチング料を含む全機能を完全無料で提供しています。那覇市の「社会課題解決型企業補助金」にも採択された事業であり、まずは沖縄県内で成功事例をつくることが目指されています。

これは単なる利用促進ではなく、外国人材の住居難と空き家活用という課題に対し、仕組みとしてどのように機能するかを検証する実証実験としての側面があります。今後は行政や関係団体との連携も視野に入れながら、外国人材の受け入れ環境整備と空き家の利活用を通じた地域活性化につなげていく考えです。

住まいの不安を少しずつほどく仕組み

外国人材の受け入れは、採用だけで完結するものではありません。働く人が安心して暮らせる場所を見つけられるかどうかは、企業にとっても地域にとっても大切な土台になります。「住みまっち」は、家主に無理な受け入れを求めるのではなく、情報を見たうえで判断できる余地をつくっている点が印象的です。雇用企業、家主、支援団体がそれぞれの不安を持ち寄りながら、少しずつ現実的な接点を増やしていく。そうした地道な仕組みづくりが、外国人材の暮らしや地域の空き家活用を考えるきっかけになりそうです。

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