
地域に根ざしたスポーツクラブの活動は、試合の結果だけで語られるものではありません。日頃から使う場所を整えたり、子どもたちが新しい体験に触れたり、企業や地域住民が同じ場に集まったりすることで、スポーツはまちとの接点を広げていきます。SDGsという言葉も、身近な行動に置き換えてみると、清掃や交流、誰もが参加しやすい場づくりの中に見えてくるのかもしれません。
神奈川県横浜市瀬谷区を拠点とするビーチサッカークラブ「レーヴェ横浜」は、2026年6月7日、ホームピッチの「ロペビーチパーク Supported by F.O.P.inc」で関東ビーチサッカー1部リーグ第5節を開催しました。当日は試合に加え、メインスポンサーである株式会社エフ・オー・プランニングとの合同地域清掃活動や、来場者向けのビーチサッカークリニックも行われました。地域をきれいにする活動と、白い砂の上での交流が重なった一日となりました。
地域清掃から見えるスポーツクラブの役割

この日のホームゲームにあわせて行われた取り組みの一つが、SDGs活動の一環としての合同地域清掃活動です。レーヴェ横浜のメインスポンサーである株式会社エフ・オー・プランニングの社員が応援に訪れ、クラブスタッフや選手とともに、周辺地域の清掃に参加しました。
スポーツクラブとスポンサーの関係は、試合運営や広告掲出だけにとどまりません。地域の道を歩き、実際に手を動かして清掃する時間には、クラブ、企業、地域が同じ方向を向く姿が表れます。ホームピッチの周辺を整えることは、試合環境を支えるだけでなく、地域に暮らす人や訪れる人にとって心地よい場所をつくる活動でもあります。
こうした取り組みは、大きな制度や特別な設備がなくても始められるSDGsの実践といえそうです。身近な場所を大切にすることが、持続可能な地域づくりの入口になることを感じさせます。
白い砂の上で広がった非日常の体験

当日のホームゲームでは、レーヴェ横浜が13-1で勝利しました。競技面でも会場が盛り上がる中、試合後には来場者に向けてビーチコートが開放されました。白い砂の感触を肌で感じながら過ごす「砂体験」は、普段の公園やグラウンドとは少し違う時間です。足元がやわらかく、思うように走れない感覚も含めて、ビーチサッカーならではの面白さがあります。

その後、エフ・オー・プランニングとのスポンサー交流会を兼ねたビーチサッカークリニックも開催されました。社員やその家族を含め、約60名の大人から子どもまでがピッチに集まったという内容です。観戦で生まれた熱気がそのまま体験の場へとつながり、スポーツを「見る」だけでなく「触れる」時間になったことがうかがえます。
大人も子どもも一緒に体を動かす時間は、世代や立場を越えた交流につながります。地域スポーツが持つ役割のひとつは、こうした自然な接点をつくることにもありそうです。
子どもたちも参加した開かれたイベントづくり

この日は、放課後等デイサービス「サードベース」の利用者約30名も来場しました。試合開始時には選手とともに入場し、試合後にはビーチコートで砂浜遊びを楽しむ時間が設けられました。
スポーツイベントに参加する体験は、観客席から見るだけではありません。選手と同じ場所に立つこと、会場の空気を感じること、砂の上で自由に遊ぶことも、子どもたちにとっては大切な経験になります。誰もが参加しやすい場をつくることは、地域の包摂性を高める活動にもつながります。
SDGsを考えるうえでは、環境面だけでなく、人と人とのつながりや、参加の機会を広げる視点も欠かせません。今回のイベントでは、清掃活動と交流体験が同じ日に行われたことで、地域に開かれたクラブ活動の形が見えてきます。
瀬谷区の未来に向けた地域づくり

レーヴェ横浜は、2015年の創設以来、横浜市瀬谷区を拠点に活動してきたビーチサッカークラブです。男子トップチームに加え、女子チーム「レーヴェ横浜FRAU」や育成カテゴリーも展開し、競技活動だけでなく、地域貢献や次世代育成にも取り組んでいます。
瀬谷区では、2027年に国際園芸博覧会「GREEN×EXPO 2027」の開催が予定されています。地域への注目が高まる中で、清掃活動やイベントを通じて人が集まる機会をつくることは、まちの魅力を育てる一歩になります。
ビーチサッカーという特色ある競技をきっかけに、企業、子どもたち、地域住民が同じ場所で過ごす。そうした積み重ねが、瀬谷区らしい地域交流の形につながっていくのかもしれません。
小さな行動が地域の接点を増やしていく
今回のホームゲームは、13-1という勝利で会場が盛り上がる中、地域清掃や砂体験、ビーチサッカークリニック、放課後等デイサービスとの交流が一体となって行われた点が印象的です。SDGsは大きな目標として語られがちですが、実際には「まちをきれいにする」「子どもたちが参加できる場をつくる」「企業と地域が顔を合わせる」といった身近な行動から始まります。白い砂の上で生まれた交流が、瀬谷区のこれからの地域づくりにどう根づいていくのか、引き続き注目したいところです。

