紙を減らす選択が森を育てる こくみん共済 coop の植樹活動が始動

自然環境を守る取り組みは、どこか遠い山や森で行われている特別な活動のように感じられることがあります。日々の暮らしの中では、森林再生や水源保全といった言葉に触れる機会があっても、自分の行動とどう結びついているのかまでは見えにくいものです。一方で、紙の使用を減らす、手続きをデジタルで行うといった身近な選択も、積み重なれば環境負荷の軽減につながります。

そうした小さな行動を、具体的な森づくりへ結びつける取り組みとして、こくみん共済 coop〈全労済〉は「こくみん共済 coop の森」をスタートしました。組合員によるマイページの登録・利用を通じて削減された紙のコストを、森林再生活動に活用するという内容です。その第一弾として、2026年5月28日、山梨県笛吹市芦川町で植樹イベントが行われ、地元植生の広葉樹100本が植えられました。

紙を減らす選択から始まる森づくり

「こくみん共済 coop の森」は、組合員がマイページを登録・利用することで削減された紙のコストを、森づくり活動へ還元するプロジェクトです。紙の使用を減らすだけでなく、紙の製造や配送、廃棄の過程で発生していたCO2の削減にもつながるとされています。

今回の取り組みは、デジタル上の手続きや確認を、森林再生という目に見える活動へ結びつける内容です。日常的なサービス利用が、未来の自然環境を支える一歩になるという点に、やわらかな広がりがあります。

芦川町の伐採跡地に広葉樹2,000本を植樹

植樹地となった山梨県笛吹市芦川町は、富士山を望む自然に恵まれた地域です。一方で、若者の都市部への流出や少子化による人口減少により、手入れが行き届かない人工林やカラマツの伐採跡地が増えているという課題もあります。

この場所では、100年先まで続く豊かな水源林の再生を目指し、地元植生であるミズナラ、ブナ、コブシ、ヤマザクラの広葉樹、計2,000本を植樹する計画です。地域に根ざした樹種を選ぶことで、その土地の風土に合った森を育てていく考え方がうかがえます。

市長も見守った第1回植樹イベント

5月28日の植樹イベントには、こくみん共済 coop の職員14名が参加しました。中央森林組合のサポートを受けながら、植樹方法の説明を聞き、地元植生の広葉樹の苗100本を植樹しました。

当日は笛吹市の山下市長も現地を訪れ、「こくみん共済 coop の森」に寄せる期待や意義について話しました。今回参加者が植えた100本に加え、事前に中央森林組合が植えた苗を合わせ、計2,000本の広葉樹がこの地で育っていくことになります。

参加者の声に見える「育てる」実感

植樹に参加した職員からは、「木を伐採するのは一瞬。でも、木を育てる、ゼロから始めるというのは大変だということがよくわかった」といった声が寄せられました。また、「5年、10年と見守っていくためにも、周りにもっと発信していきたい」「このアクションを組合員に広げていきたいです!」という感想も紹介されています。

苗を植える作業は一日の活動ですが、森が育つには長い時間が必要です。参加者の言葉からは、植えることだけで終わらず、見守り続けることの大切さを体感した様子が伝わってきます。

Present Treeとの連携で10年間見守る森へ

今回の活動は、認定NPO法人環境リレーションズ研究所が運営する森林再生プロジェクト「Present Tree」と連携して行われました。植樹地は、同団体の協定林「Present Tree in 笛吹芦川」です。

「Present Tree」は、2005年1月に始まった森林再生プロジェクトで、被災地や造林未済地などに樹を植え、10年かけて天然林に近い森へ再生していく取り組みです。2026年6月17日時点で、国内60カ所、海外2カ所に448,485本を植えてきたと紹介されています。

こくみん共済 coop は、今回植えた木を10年間保全し、成長を見守りながら、組合員とともに未来の森づくりに取り組むとしています。

小さな手続きが森を育てるきっかけに

今回の植樹イベントで印象的なのは、マイページの利用という身近な行動と、山梨県笛吹市の森づくりがつながっている点です。環境活動というと大きな行動を思い浮かべがちですが、紙を減らす、手続きをデジタルで行う、そうした小さな選択も積み重なれば、具体的な場所の再生へ結びついていきます。植えられた苗がすぐに森になるわけではありませんが、5年、10年と見守る時間を含めて、未来の自然を考えるきっかけになりそうです。

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