
社会課題に向き合う活動は、授業や研究の中だけでなく、学生団体やボランティアの現場にも広がっています。環境問題、国際協力、貧困、福祉、ジェンダーなど、扱うテーマは多様で、若い世代が自分たちの言葉で課題を捉え、行動に移す場面も増えてきました。
そうした中、株式会社ミラサスは2026年5月17日、有明セントラルタワーホール&カンファレンスで「ETHICAL CAMPUS 2026」を開催しました。社会課題やボランティア活動に取り組む大学生・高校生を対象にしたイベントで、約1200名が参加。100を超える学生団体のブース出展に加え、企業によるサステナビリティ関連の出展や、メインステージでの発表企画も行われました。学生同士が学び合い、学生と企業が接点を持つ場として、多彩なプログラムが展開された一日となりました。
学生団体アワードで見えた活動の熱量

メインステージでは、学生団体プレゼンアワードの決勝が行われました。大学生・高校生の学生団体を対象に「昨年度の活動実績と本年度の活動計画」を募り、計28団体の応募の中から、予選審査を通過した5団体が決勝プレゼンテーションに臨みました。
本アワードは、社会課題に取り組む学生たちが中長期的な視点で活動に向き合い、より持続的で深い取り組みへとつなげていくことを目指したものです。発表を通じて学生同士が互いに刺激を受け、学び合う場となることも重視されており、各団体の視点や工夫が込められた熱意ある発表が並びました。
■最優秀賞
早稲田大学 学生環境NPO 環境ロドリゲス

■準優秀賞
埼玉栄中学高等学校 総合探究部

■企業賞 りそなグループ賞
明治大学ボランティアサークルSHIP
学生団体WorldFut
特定非営利活動法人BORDER FREE

審査員には、セブン&アイ・ホールディングス、りそなホールディングスの担当者のほか、気象予報士・防災士の木原実さん、プロギングジャパン代表理事の常田英一朗さん、環境パートナーシップ会議代表理事の星野智子さんらが参加しました。

共創プロジェクトから生まれる企業との接点

イベントでは、企業と学生が連携して進めてきた共創プロジェクトの成果報告も行われました。2025年秋に始動した、りそな×大学生「共創プロジェクト」では、りそなグループの担当者と学生団体7団体のメンバーが登壇し、年間活動の進捗や成果を紹介しました。

また、河田フェザーと環境問題に取り組む学生団体3団体による「持続可能な社会へ羽ばた毛!プロジェクト」の年度報告も実施されました。前年の「ETHICAL CAMPUS 2025」で活動開始が発表された取り組みで、イベントが単発の交流にとどまらず、その後の共同活動へつながっている点が印象的です。
パネルトークや特別ステージで広がる発信

セブン&アイ・ホールディングスの社員と学生団体のリーダーによるパネルトークでは、社会課題への取り組みに対する双方の思いや意見が交わされました。企業と学生が共創していく上で必要なことや、それぞれの立場から見た本音にも触れられたという内容です。

青山商事と大学生によるエシカルファッションショーも行われました。“Ethical is Stylish”を掲げ、環境問題や衣服ロスなどに取り組む学生団体と、「洋服の青山」「SUIT SQUARE」などを展開する青山商事が連携。ファッションという身近な表現を通して、エシカルな選択の可能性を伝えるプログラムとなりました。

さらに、前年の「ETHICAL CAMPUS 2025」のプレゼンアワードで最優秀賞を受賞した「防災普及学生団体Genkai」と、木原実さん・そらジローによる特別ステージも開催されました。防災のように日常と結びつくテーマを、親しみやすい形で伝える場にもなっていたようです。
ブース出展で近づく社会課題との距離

会場には、環境問題、国際協力、格差、貧困、フードロス、ジェンダー、福祉などに取り組む100を超える学生団体が集まりました。各団体のブースでは、日頃の活動や課題意識が紹介され、参加者がそれぞれの思いをイベントボードに書き込む場面もありました。

協賛企業によるブース出展も行われ、各社のサステナビリティへの取り組みが紹介されました。学生の活動と企業の取り組みが同じ会場に並ぶことで、社会課題を別々の立場から見るだけでなく、互いの接点を探る機会にもなったといえそうです。
イベントページ:https://event.mirasus.jp/ethicalcampus2026
若い世代の行動を支える共創のかたち
「ETHICAL CAMPUS 2026」は、学生の発表、企業との対話、ファッションショー、ブース交流など、多様な形で社会課題への関わり方を示したイベントでした。特に、学生団体の活動が企業との共創プロジェクトへつながり、さらに次の発表の場へ戻ってくる流れには、継続的な学びの場としての広がりが感じられます。社会課題というと大きく難しいテーマに見えますが、身近な活動や出会いを重ねることで、自分ごととして考える入口が生まれます。こうした場が増えることで、若い世代の行動を応援する関係性も少しずつ厚みを増していきそうです。

