
地域のまちを歩いていると、ふだんは見過ごしてしまう小さなごみに気づくことがあります。道路脇や植え込み、駅周辺など、生活圏にあるごみは身近な問題でありながら、一人ではなかなか継続的な行動につなげにくい面もあります。環境への関心を高めるうえでは、正しさを伝えるだけでなく、参加しやすく、楽しみながら関われる場づくりも大切になっています。
そうした中、一般財団法人日本財団スポGOMI連盟は、一般財団法人 日本アムウェイ財団が主催するクリーンアップ活動「Amway×スポGOMI 2026」に共催として参画し、日本アムウェイ合同会社の協力のもと、2026年6月27日・28日の2日間、名古屋、広島、福岡の3都市で同イベントを開催しました。6月の環境月間に合わせ、地域の美化と環境保全を身近に考える機会となったようです。
“スポーツごみ拾い”で地域美化を身近に
“スポーツごみ拾い” 競技のスポGOMIは、制限時間内にチームでごみを拾い、その量や種類に応じたポイントを競う日本発祥のスポーツです。単なる清掃活動としてではなく、チームで作戦を立て、役割を分けながら取り組む競技として設計されている点が特徴です。
子どもから高齢者まで参加しやすい形式で、これまでにのべ約20万人が親しんできたとされています。楽しみながら体を動かすことが、結果として環境アクションにつながる仕組みであり、環境課題を少しやわらかく受け止められる入口にもなっています。
今回の「Amway×スポGOMI 2026」は、海洋プラスチックや都市部からのごみ流出といった課題を背景に、幅広い世代が生活圏の環境美化を見直すことを目的に行われました。身近な場所で拾う体験を通じて、環境保全の大切さを自分ごととして捉える狙いがあります。
3都市88名で集めた104kgのごみ

大会は名古屋、広島、福岡の3拠点で、それぞれ周辺エリアをフィールドとして実施されました。東京と大阪での開催も予定されていましたが、台風の影響により中止となっています。
3都市での総参加者数は88名。各エリアで集められたごみは、その場で分別・計量され、合計104kgの収集につながりました。数字として見ると、ふだん通り過ぎている場所にも多くのごみが残されていることが伝わってきます。
スポGOMIでは、拾ったごみの量だけでなく種類によってもポイントが変わるため、参加者はチームで周囲を観察しながら動くことになります。ごみの分別・計量までを含めて体験することで、集めるだけで終わらない学びが生まれる点も印象的です。
競い合う楽しさから生まれた気づき

参加者からは、まちをきれいにすることを競い合う中で、ごみが宝物のように見え、夢中になって拾う時間になったという声が寄せられました。楽しみながら環境について考える機会になったという受け止め方は、スポGOMIらしい特徴といえそうです。
また、普段歩いている道でも意識して見てみると、想像以上にごみがあることに驚いたという感想もありました。活動後にすっきりした気持ちになったという声からは、地域の美化に参加することが、参加者自身の気分やまちへの見方にも影響している様子がうかがえます。
競技として取り組むことで、ごみ拾いが義務感だけの活動ではなく、発見や達成感を伴う体験になります。環境への関心を広げるには、こうした前向きな感覚が一つのきっかけになるのかもしれません。
子どもの一言に表れたスポGOMIの魅力
主催・共催側からも、参加者の様子についてコメントが寄せられています。日本財団スポGOMI連盟の常務理事・馬見塚健一さんは、家族連れの参加者が多く、子どもたちもチームの一員として役割を持ち、ルールを守りながら楽しそうにごみを拾っていたと振り返りました。
入賞チームへのインタビューでは、6歳の男の子が「ごみひろいはスポーツでした」と話したことが印象的だったといいます。この短い言葉には、スポGOMIがめざす体験のわかりやすさが表れているようです。
日本アムウェイ財団の代表理事・佟嘉楓さんは、今回のイベントが身近な生活環境に目を向け、一人ひとりの行動が地域や社会の変化につながる機会になればうれしいとコメントしています。今後も持続可能な社会に向け、地域や人とつながる活動を進めていく考えも示されました。
小さな行動を続ける入口としてのスポGOMI
今回の開催報告で印象に残るのは、ごみ拾いが「きれいにするための作業」だけでなく、チームで楽しみながら地域を見る体験として描かれている点です。88名で104kgという結果はもちろん、子どもが自然に「スポーツ」と受け止めたことにも、この取り組みの伝わりやすさがあります。環境問題は大きく見えがちですが、足元のごみに気づき、拾い、分別するところから始められる行動でもあります。特別な準備をしなくても、まちの見え方が少し変わる。スポGOMIは、そんな身近な変化への入口として、地域活動の中で存在感を高めていきそうです。

