国産材家具から森とのつながりを体感する「もくわく®」企画展が京都で開催

日々の暮らしの中で使う家具や道具は、身近でありながら、その素材がどこから来て、どのような時間を経て手元に届くのかを意識する機会は多くありません。特に木製品は、あたたかな風合いや香りを楽しめる一方で、その背景には森を育て、木を切り出し、乾燥させ、形にする人たちの長い仕事があります。

そうした木と暮らしの関係を体感できる企画展『森と暮らしをめぐらせる —「もくわく® 」がつなぐ循環のかたち—』が、京都・四条河原町の複合型商業施設GOOD NATURE STATIONで開催されています。株式会社ビオスタイルが運営する同施設の「環境月間2026」特別プログラムとして、2026年5月23日から6月28日まで行われる内容です。

国産材家具「もくわく®」で森を身近にする展示

今回の企画展では、国産無垢材家具「もくわく®」を通じて、日本の森林や木材の循環について考える構成となっています。日本では古くから住まいや暮らしの道具に木が使われてきましたが、近年は再造林コストの高騰や担い手不足などにより、手入れが行き届かない森林も増えているとされています。

「もくわく®」は、ライフステージに合わせて形を変えながら長く使い続けられる家具です。会場では、本棚や学習机、カウンター、ワゴンなどへ組み替えられる生活シーンを再現し、家具を選ぶことが森を守る行動にもつながるという視点を紹介しています。売上の一部がどんぐりの植林活動に充てられる点も、循環を考えるきっかけになりそうです。

木目や香りから見えてくる「地産地消」

展示では、全国10カ所の産地材で作られた「ミニもくわく®」も並びます。同じ木の家具であっても、地域によって木目や香り、色味には違いがあります。そうした個性に触れることで、「木の地産地消」という考え方をより具体的に感じられる内容です。

また、数十年単位で森を育てる林業、約1年をかける製材・乾燥、そして職人の技へと続く流れを紹介するコンセプト動画も上映されます。木製品が暮らしの中に届くまでの背景を知ることで、家具を単なる製品としてではなく、森や人の手仕事とつながる存在として見直す時間になりそうです。

触れて学べる体験型コンテンツも用意

会場には、楽しみながら木に触れられる体験型コンテンツも用意されています。自分に合う樹種を導き出す「もくわく®産地診断」や、家具の組み換え体験のほか、「この木目は丸太のどこ?」を実物を見ながら学べるコーナーも展開されています。

さらに、2026年秋に登場予定の「この木ここの木」エディションも先行展示されます。家具に使われた木がどこで育ったのかを、二次元バーコードからGoogleマップで確認できる仕組みです。木材の産地を地図上でたどれることで、普段は見えにくい森との距離が少し近づくように感じられます。

産地直送の木製品と木工ワークショップ

展示にあわせて、静岡の茶箱や吉野杉のコースターなど、各産地の木製品販売も行われています。会場限定クーポンも発行され、オンライン販売を通じた循環も後押しする内容です。木の道具を実際に手に取ることで、展示で知った産地や素材の魅力を暮らしに持ち帰ることができます。

ワークショップも2種類用意されています。5月30日には、電熱ペンで木を焦がしながら文字や模様を描く「ウッドバーニングでウェルカムボード作り」を実施。6月6日には、レーザーカットされた京都産杉の板を組み立てる「京都産杉で小物づくり」が行われ、ティッシュケースまたは貯金箱を選んで制作できます。大人も子どもも、木の香りや手触りを感じながら参加できる時間です。

暮らしの中の木を見直す小さなきっかけ

今回の企画展は、森林保全を大きなテーマとして掲げながらも、入り口は家具や木工体験という身近なものに置かれています。木目を眺める、香りを感じる、組み替えて使う、産地を知る。そうした一つひとつの体験を通じて、森とのつながりを無理なく考えられる点が印象的です。環境への関心は、ときに難しい言葉で語られがちですが、心地よい暮らしの延長にある選択として示されることで、より自然に受け止められるのかもしれません。家具を選ぶことや木の道具を使うことが、森を育てる循環の一部になるという視点は、日常を少し違った目で見るきっかけになりそうです。

おすすめの記事